ランチア+ランチア

tanshin2005-01-26

ルクセンブルグは天候が悪い、本当に悪い。10月から3月頃まで青空が見えない、といっても過言ではなく、しとしと雨、霧雨、霧、雪、雹、霰、なんでもござれの嫌な天気が続く。冬恐ろしいのは雪ではなく、ブラック・アイスというやつで急激に冷え込んだ気温で空気中の水分が、路面にへばりつき、それこそスケートリンクのような道が出来上がる。もうどうにもならないの状態である。そんな時に車を外に駐車しておいたら、想像つかないかもしれないが、車全体に2〜3cmの氷の膜が出来てしまいドアも開かなくなる。剥がすのに一苦労だし、ゆっくり剥がさないと塗装がやられてしまう。会社でも冬の夕方になると「今日はブラック・アイスらしいから気をつけようぜ」とか、声を掛け合っていた。中には気をつけない人もいて結構事故っていた。

大蔵大臣はPeugeot 205 Automaticを買い物、子供の学校の送り迎えに使っていた。事故は94年の晩秋の頃だと思う。子供を郊外のブリーデルに住む友達のうちへ送っていった帰りに起こった。ブラック・アイスではなく、森の中を貫く道で、ぬれた落ち葉にハンドルをとられ、切り替えした拍子にガードレールをヒットし横転、そのままズズーっと横倒しのまま滑り、路肩でやっと、どっかんと四輪が着地したらしい。この濡れた路面と落ち葉の取り合わせも危険だ。・・・もっと危険なのはスピードの出しすぎだあ、大蔵大臣。対向車が来なくて良かった。後続の車が救急車を呼んでくれ、怪我は左手首骨折のみですんだ。車は左側面が巨大なヤスリでガガーっと削ったような状況でお釈迦になった。

買い換えるつもりもなかった205がお釈迦になり、しょうがなく車を探し始めたが小さな車でAutomaticの中古なんてなかった。老人が乗っていたRenault 9 Automaticの大古車も試乗したが、それはいかにも古〜いので「いやだッ」の一言で却下となった。

結局廉価でオートマとなると新車しか選択がなく、フィアット・パンダという手もあったが、これも却下。そしてたどり着いたのが、ランチアイプシロン10(Y10)エリートだった。日本ではアウトビアンキで売られていたのかな?(添付したカタログ写真も)。まあ街中チョイ乗りには小さく便利だし、絶壁頭のスタイルも好きだった。+何よりも新車にしては安かった。

Alpine以外の実用車はフランス車からLancia一色となった。