グランド・グロリアとコンテッサ

tanshin2004-11-13

杉並に住んでいるころ、親父は当時の某大手銀行で多少偉かったらしい。
課長だか部長だかの時代、毎朝社用車だかハイヤーだか迎えに来ていた。覚えているのは縦目のセドリック、そして横目のセドリックに変わっていった。でも僕は何故だかプリンス自動車だか富士精密だったか、兎に角プリンス自動車が大好きで、何でスカイラインとかグロリアが迎えに来ないのかと思っていた。当時都内見学とかいう遠足がありそのとき、車窓からプリンス・グランド・グロリアを見つけ、『あ〜、皆なあ〜グランド・グロリア!』とかバスの中で叫んだ覚えがある。でも誰も反応しなかった。そんな濃い奴はいなかったし、興味のあるやつなんかいなかった。プリンスのマークは何で『ア』何だろうと思っていたのもその頃だ『P』だと気づいたのは随分後だ。マイラー、クリッパーが走っていると、『ワーイ、プリンスだあ』と意味もなく喜んでいた。トヨタも日産も興味はなかった。今も無いけど!!バスも『ミンセイ』とか変な会社があったけど、日野のバス、トラックの顔は怖く、いすゞのそれは優しい顔をしていると思っていた。日野も気になっていた。4CVではなく、初代『コンテッサ』900という奴。タクシーも時々見たし変なのと言いながら気になっていた。
そんな時代に、我が家には車はなく、両親とも自動車免許なんて持っていなかったし、友達の家でレジャー用に自動車を持っている家のなんていなかったと思う。1963〜64年頃の話だ。そう東京オリンピックの頃だ。